人はなぜ嘘をつくのでしょうか?
嘘にはさまざまな理由や種類があり、その背後には心理的な動機が潜んでいます。
時には自分を守るため、時には他人を傷つけないために嘘をつくこともありますが、嘘をつく理由がわからないとモヤモヤしてしまいますよね。
・どうして人は嘘をつくのか知りたい
・嘘つきな人の対処法は?
・嘘にはどんな種類があるの?
・嘘つきな人と虚言癖の違いって?
そんなお悩みの方は必見です!
この記事では、嘘をつく心理的な背景や、代表的な11種類の嘘の特徴について解説します。
さらに、虚言癖との違いも説明し、どのような場合に注意すべきかを教えていくので、ぜひ参考にしてみてください。
人はなぜ嘘をつくのか?
人が嘘をつく理由はさまざまです。
研究によると、最も一般的な理由の一つは、罰や悪い結果を避けるため。
つまり、嘘をつくことで、真実を話すことによる拒絶や失敗、職を失うといったリスクを回避しようとすることが多いのです。
Psychology Todayの研究結果によると、嘘をつく最も一般的な動機は「他人を守るため」や「個人情報を守るため」などの社会的な目的であり、これらは「利他的な理由」に分類されます。
実際、64%の参加者が「他者を守るため」に嘘をついたと報告しており、60%が「秘密を守るため」に嘘をつくことを示しているのです。
また、性格特性も嘘をつく頻度や理由に大きな影響を与えることがわかっています。
たとえば、誠実さが高い人は嘘をつくことが少なく、外向的な人は自己中心的な理由で嘘をつく傾向があります。
代表的な11種類の嘘の特徴
では、具体的にはどのような嘘があるのでしょうか?
代表的な嘘を11種類を、以下にまとめてみました。
・処罰を回避するための嘘
・報復を避けるための嘘
・特に理由もなくついてしまう嘘
・自分を良く見せるための嘘
・報酬を得るための嘘
・不注意や衝動的についてしまう嘘
・他人を騙すことで快感を得る嘘
・個人情報を守るための嘘
・他人や自分を幸せにするための嘘
・他人を危険から守るための嘘
それぞれ詳しく解説していきます。
処罰を回避するための嘘
「処罰を回避するための嘘」。
この動機は、一般的に「自己防衛的嘘」や「社会的嘘」として分類されます。
この理由で嘘をつく人々は、自分が評価されたり、社会的な評価を下されることを恐れて、事実を曲げたり隠すことがあるのです。
たとえば、相手の持ち物を壊してしまったのに、他の人のせいにする…など。
報復を避けるための嘘
このタイプの嘘は、他者からの報復や嫌がらせを防ぐために意図的に情報を隠したり、事実を曲げたりするといった動機が挙げられます。
たとえば、過去に何か犯罪を犯していた場合、家族や友人からの報復や非難を恐れ、その事実を隠すために嘘をつく…など。
こういった嘘は、自己防衛の一環として、心理学的には「保護的嘘」や「社会的適応のための嘘」として分類されることが多いです。
特に理由もなくついてしまう嘘
「特に理由もなくついてしまう嘘」というのは、しばしば衝動的な行動や無意識のうちに発生してしまうものです。
このような嘘は「強迫的な嘘」や「衝動的な嘘」とも呼ばれることがあります。
個人が意図的に嘘をついているわけではなく、状況や感情の影響で、特に意味がなくても言葉が口をついて出てしまうことがあるのです。
たとえば、日常会話で何気なく「最近忙しかった」と言う場合、それが本当の理由でなくても、無意識に嘘をついてしまうことがあります。
こういった嘘が繰り返し行われる場合、精神的な不安やストレス、強迫性障害(OCD)などが関連している場合も…。
衝動的に嘘をつく理由には、社会的なプレッシャーや自己防衛本能、あるいは他者との摩擦を避けるためなどが考えられます。
こうした嘘は悪意があるわけではなく、自己保護の一環として自然に生じることが多いんだケロ。
自分を良く見せるための嘘
自分を良く見せるための嘘は、一般的に「自己誇張」や「イメージ管理」の一環としてつかれることが多いです。
このタイプの嘘は、自己評価を高めたり、他者からの評価を良くすることを目的にしています。
たとえば、自分の職務や経験を大きく見せたり、実際には経験していない資格や学位を持っているかのように話す…など。
心理学的には、自己呈示や社会的承認欲求に基づく行動として理解されており、しばしば相手に好印象を与える目的で行われます。
しかし、長期的には信頼を損なう可能性があるため、バランスを保つことが重要です 。
報酬を得るための嘘
報酬を得るために嘘をつく場合は、一般的に「自己利益」を追求する動機から生じます。
このタイプの嘘は、物質的または非物質的な報酬を得るために意図的に事実を隠したり、誇張したりするものです。
たとえば、健康保険や自動車保険などで、病気や事故の状況を誇張したり、虚偽の請求を行い、金銭的な報酬を得ようとする…など。
不注意や衝動的についてしまう嘘
不注意や衝動的に嘘をつくことは、よく意図せずに発生するものです。
このタイプの嘘は、特に計画的な理由や目的がなく、瞬間的な反応として出てしまうのです。
心理学的には、これを「衝動的な嘘」や「無意識の嘘」と呼ぶことがあります。
「強迫的な嘘」とは違い、習慣化しておらず、一時的で状況に反応して発生し、後に気づくことが多いといった特徴が挙げられます。
他人を騙すことで快感を得る嘘
他人を騙すことで快感を得る嘘は、いわゆる「虚言癖」や「嘘をつくことに依存する状態」と関連しています。
このタイプの嘘をつく人は、他者を欺くことで心理的な満足感や快感を感じていることも…。
個人情報を守るための嘘
個人情報を守るための嘘は、プライバシーを保護し、個人の安全を確保するために使われる正当なものです。
特に個人情報が漏洩するリスクがある場合や、不必要に詳細な情報を共有しなければならない場面で使用されることがあります。
たとえば、見知らぬ相手に住所を聞かれた際、「どこに住んでいるの?」と尋ねられた際、正確な住所ではなく、「この辺りです」と曖昧に答える…など。
ただし、誤解を生む可能性がある場合や、法的義務に反する場合には、避けましょう!
このタイプの嘘は現代社会の情報化が進む中でますます重要になっているケロね。
みんな適切に使用するケロよ。
他人や自分を幸せにするための嘘
他人や自分を幸せにするための嘘は、「善意の嘘」や「向社会的な嘘」と呼ばれるもので、相手を傷つけないため、場の空気を和ませるため、または他者や自分の幸福感を守るために使われます。
このタイプの嘘は、倫理的な議論を伴うことが多いものの、多くの場合で社会的に容認されることが多いです。
サンタクロースの話が有名ですね!
他にも、「その服、似合ってるよ!」や「全然太って見えないよ」といった言葉で相手に自信をもたせる…などといった嘘があります。
他人を危険から守るための嘘
他人を危険から守るための嘘は、「利他的な嘘」とも呼ばれ、自分ではなく他者の安全や幸福を優先してつく嘘です。
この種の嘘は、倫理的なジレンマを伴うことがある一方で、多くの場合で正当化されることが多いです。
人命や安全、重大な感情的負担を回避するために必要とされる場合もあります。
歴史的な例として、ナチス・ドイツ時代にユダヤ人を匿った人々が、ナチス兵に「ここには誰もいない」と嘘をついたことが挙げられますね。
その場しのぎの嘘が、後の問題解決を難しくする場合もあるので注意。
嘘をついた後の責任を伴うことを理解した上で、慎重に使う必要があるケロ。
嘘つきな人と虚言癖の違いと対処法
「嘘つきな人」と「虚言癖」の主な違いは、嘘をつく頻度、動機、そして心理的な背景にあります。
ここでは嘘つきな人と虚言癖の違いを、特徴や対処法を挙げながら解説していくので、参考にしてみてください。
嘘つきな人の特徴
嘘つきな人は、特定の目的に基づいて嘘をつくことが多く、その動機は利益を得る、問題を回避する、状況を有利に操作するなど明確です。
嘘をつく頻度は必要な場面に限られ、生活のすべてが嘘で成り立つわけではありません。
また、自分が嘘をついていることをしっかりと理解しており、嘘をつくか正直であるかを状況に応じて選択するなど、行動をコントロールできる特徴があります。
特徴 | 内容 |
---|---|
動機が明確 | 嘘をつく理由が特定の目的に基づいており、利益を得る、問題を回避する、または状況を操作するなど、意図的なもの。 |
嘘の頻度 | 生活の一部として嘘をつくことがあるが、常に嘘をつくわけではない。 必要性を感じたときだけ行う場合が多い。 |
自覚がある | 自分が嘘をついていることを完全に理解している。 |
行動のコントロール | 嘘をつくかどうかを意図的に決めるため、場合によっては正直であることもある。 |
対処法 | 嘘の背景にある動機を理解し、必要に応じてコミュニケーションの方法を改善することで関係を修復することができる。 |
虚言癖の特徴
虚言癖の人は、明確な動機がない場合が多く、自分でもなぜ嘘をついているのか理解していないことがあります。
そのため、嘘は日常的で習慣的に繰り返される傾向があるのです。
また、非現実的な内容が多く、他人からすぐに疑われることも少なくありません。
嘘をつく動機は自己満足や注目を集めたいという欲求である場合もあり、直接的な利益を目的としないことがあります。
さらに、自己肯定感の低さやトラウマ、精神疾患(例: 反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害)との関連が指摘される場合も…。
虚言癖は無意識に行われることが多く、ついた嘘を事実だと信じ込む場合もあり、行動をコントロールするのが難しい特徴があります。
特徴 | 内容 |
---|---|
強迫的・習慣的 | 嘘をつく理由が明確でない場合が多く、自分でもなぜ嘘をついているのか分からないことがある。 日常的に嘘を繰り返してしまう。 |
非現実的な内容 | 嘘が非現実的である場合が多く、周囲から見てすぐに疑われることもある。 |
自己満足 | 嘘の内容が直接的な利益をもたらさなくても、注目を集めたり、自分を良く見せたりするためにつくことがある。 |
心理的背景 | 自己肯定感の低さ、トラウマ、注意を引きたい欲求、または精神疾患(反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害など)に関連している場合がある。 |
自覚がない | 嘘をついている自覚がない場合や、ついた嘘を事実だと信じ込むことがあります。 コントロールが難しい。 |
対処法 | 専門的なカウンセリングや心理療法が必要な場合がある。 虚言癖は自己コントロールだけでは改善が難しいため、専門家の介入が効果的。 |
嘘つきな人と虚言癖の違いは、嘘をつく目的と習慣性、自覚の有無にあります。
虚言癖は心理的または精神的な問題の兆候である可能性が高く、適切なサポートが重要になってくるケロ。
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まとめ
嘘には様々な種類があり、それぞれに心理状況が異なります。
みなさんも、一度は嘘をついたことがあるでしょう。
自分は嘘つきかも、虚言癖かも?と思ったら、意識して相手と話してみることをおすすめします。
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