精神病を抱える方とのコミュニケーションは、配慮と理解が求められます。
・相手を傷つけてしまいそうで不安
・なんて声をかけていいか分からない
・身近に精神病の人がいるので、接し方を学びたい
そんなお悩みのあなたへ。
実際に精神病と戦っている私が、適切なコミュニケーションのとり方をお教えします!
精神病の特徴
気分の浮き沈みが激しい
精神病の人は、気分の浮き沈みが激しくなることがあります。
たとえば、うつ病の人は長期間にわたる憂鬱な気分や無気力を経験したり、双極性障害の人は激しい気分の高揚と深い抑うつの間を行き来するなどです。
社会的な孤立や対人関係に問題がある
社交的な場面を避けたり、他者とのコミュニケーションが困難な人が多いです。
これには、対人不安や過度な緊張感が影響している場合があります。
人との接触を避け、孤立した生活を送ることも精神疾患の兆候の一つなので、いつもより人を避けるようになったら少し気にしてみてください。
睡眠や食欲の異常
睡眠や食欲に影響を与えることがよくあります。
たとえば、うつ病では不眠や過眠、食欲の減退や過食。
不安障害では不安感が強くなり、なかなか眠れないといった問題が生じることもあります。
精神病の特徴は人によってさまざま
精神疾患は非常に多様で、個々の症状もさまざまですが、主に以下のような特徴が見られることがあります。
【精神病の特徴一例】
・気分の浮き沈みが激しくなる
・社会的な孤立や対人関係に問題がある
・睡眠や食欲の異常
・集中力や記憶力の低下
・身体症状の現れ(慢性頭痛、心拍数の増加など)
・興味や喜びの感情喪失(アネドニア)
・強迫的な思考や行動(手を何度も洗う、何度も確認するなど)
・被害妄想や幻覚
・希死念慮
・簡単なことができなくなる
これらはあくまで一例であり、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。
また、精神的な健康に関しては、専門家の判断が重要です。
これらの兆候が複数見られる場合、専門家に相談することをおすすめします。
精神病にも色々あるから、素人判断はよくないケロね
気分や症状にあったコミュニケーションや対応が大切!
コミュニケーションの基本3つ
相手の心情に寄り添う
精神病の人とのコミュニケーションでは、相手の背景や心情に寄り添うことが大切。
精神病は、遺伝や環境、心理的要因など様々な要素が絡み合って発症します。
そのため、相手の状況や悩みを理解しようと努めることが重要です。
また、症状や重症度は人それぞれなので、相手に合った方法で話すことが求められます。
例えば、集中力が低下している場合は、ゆっくり丁寧に話すなど工夫をすることが必要です。
否定せずに受け入れる
相手を否定せず、受け入れる姿勢を持つことで信頼関係が築きやすくなります。
精神病の人は、自分の症状に不安を感じることが多いため、否定や批判はストレスになります。
相手の言動に対して共感し、「つらかったね」などの肯定的な言葉を使いましょう。
また、相手の感情や意見を尊重し、自分の価値観を押し付けないことが大切です。
理解しようと努める姿勢をみせることで、相手に安心を与えられます。
焦らずに時間をゆっくりかける
精神病の人とのコミュニケーションでは、焦らず時間をかけることが重要です。
症状により集中力が途切れることがあるため、一度に多くの情報を伝えず、短い文章で分け、重要なポイントを繰り返す工夫が必要です。
相手の反応を見ながらペースを調整し、疲れている様子が見られたら休憩を挟むなど、相手の状況に合わせた対応を心がけましょう。
時間をかけ、じっくりと信頼関係を築く姿勢が大切です。
精神病の人には時間が必要。
焦らないことが大切!
引っ張られて落ち込まないように、自分のメンタルケアも大事ケロ
コミュニケーションのテクニック
丁寧な言葉遣いを心がける
精神病の人には、丁寧な言葉遣いが安心感を与えます。
命令形ではなく、依頼形で話すことで、相手がリラックスしやすくなります。
たとえば、「風呂に入れ」ではなく、「ごめんね。お願いがあるんだけど、お風呂に入ってもらえるかな?」などといった形で言えると良いでしょう。
また、否定的な言葉や差別的な表現は避け、相手の気持ちを尊重しましょう。
「病気だから」「病気のくせに」などの言葉は傷つける可能性があるため、寄り添う言葉を使い、相手に理解と配慮を示すことが大切です。
精神病について勉強し、相手をよく観察する
精神病に関する勉強をし、相手を観察することで、より良い対応が可能になります。
病気の種類や症状に応じた適切なコミュニケーションが取れるよう、基礎知識を持つことが大切です。
また、表情や声のトーンなど、相手の言動を注意深く観察することで、気分や体調の変化を察知し、適切な声かけや対応を行うことができます。
その結果、不安やストレスの軽減につながり、相手が話しやすくなります。
笑顔で接する
笑顔で接することで、相手に安心感や信頼感を与えることができます。
笑顔は相手をリラックスさせ、コミュニケーションを円滑にする効果があると、医学的にもいわれています。
ポジティブな影響を与え、相手が心を開きやすくなるため、こまかいサポートもしやすくなるでしょう。
笑顔が苦手な人は、声のトーンを高めに意識して話しかけてみましょう!
話しかける前に、相手に怖い印象を与えてないかを考えてみるケロ
具体的なコミュニケーション方法4つ
ミラーリング
相手の行動や話し方に合わせるミラーリングで相手に安心感を伝えましょう。
ミラーリングとは、相手の行動や話し方を無意識に真似することです。
以下、例を挙げます。
はひ~。疲れたケロ
はひ~。疲れたの?なにかあった?
職場の上司にどやされて、泣いちゃったんだケロ…
職場の上司にどやされちゃったの…。それはつらかったケロねぇ
このミラーリングは、心理学でもテクニックとして有名なものです。
相手と仲良くなるために、普段の会話から取り入れてみてください。
ペーシング
ペーシングとは、相手のペースに合わせて行動や話し方を変えることです。
例えば、相手の言葉の速度や声の大きさ、話す内容に合わせて、自分の話し方を変えることで、相手に親近感を与えることができます。
前述したミラーリングとペーシングを効果的に活用することで、相手との共感を深め、コミュニケーションを円滑に進めることができるでしょう。
以下、例を挙げます。
明日のプレゼン、すごく不安なんだケロ。
うまくできるか心配で…
そっか、プレゼンって緊張するよね。不安になる気持ち、すごくわかるよ。
私も同じ状況なら、絶対心配すると思う…
バックトラッキング
バックトラッキングは、相手の話を要約し、自分の言葉で言い換えることで共感を示す技法です。
例えば、「あなたは〇〇のことで悩んでいるんですね」や「〇〇が原因で△△な気持ちになったんですね」といった形で、相手の言葉を反映させます。
この方法により、相手は自分の話をきちんと聞いてもらえていると感じ、安心感を得られます。
以下、例を挙げます。
はぁ…。友達が最近冷たく感じるケロ。
どう接していいかわからないケロ~~
友達が冷たく感じるから、接し方に困っているんだね…。
何があったのかな?
質問を投げかける
コミュニケーション時に、WHATやWHYの質問を使うことが効果的です。
具体的な質問をすることで、相手の気持ちを引き出すことができます。
例えば、「今日はどんなことがありましたか?」や「なぜそう思ったのですか?」と尋ねると、相手が自分の気持ちを表現しやすくなります。
ただし、相手の気分や状況に配慮し、無理に質問しないことも大切。
相手のペースに合わせて会話を進めましょう。
コミュニケーションを円滑にすすめる為に必要なこと
精神病の障壁を理解する
精神病を持つ人とのコミュニケーションでは、いくつかの障壁が存在することを理解しておかなければなりません。
例えば、症状によって言葉の理解や表現が難しくなることや、不安や恐怖心からコミュニケーションを拒否されることがあります。
これらの障壁を理解し、適切に対応することが重要です。
相手が言葉を理解できない場合は、ゆっくり話したり、簡単な表現を使うと良いでしょう。
また、安心できる環境を整え、信頼関係を築くことも大切です。
焦ったり、怒ったりしないように注意しましょう。
長期的な支援が必要
精神病の人と向き合っていく際は、長期的な支援が必要です。
安心して会話できる環境を整えるために、家族や友人、専門機関との信頼できるサポート体制を構築しましょう。
定期的な面談や連絡を通じて、相手との信頼関係を深めることが重要。
周囲のサポートがあれば、症状の改善や社会復帰が促進されることもあります。
私の場合は、ネットの友達が心の支えだったよ。
どんな相手でもいいから、何でも話せる人を見つけてほしいな!
同じく、精神病に悩んでいる人をみつけるのも一つの手だケロ
おすすめ本「思いの理論と対話療法」
価格:2480円 |
著者の小山充道さんが22年にわたる心理療法の経験から生まれた本だよ
病気を持つ患者との対話療法の重要性を説いているケロ
まとめ
相手を尊重し、信頼関係を築くことが、精神病の人との円滑なコミュニケーションの鍵です。
それには相手の背景や心情を理解し、否定せずに受け入れる姿勢が重要です。
これは精神病の人だけではなく、普段から人と接する際にとても大事なこと。
丁寧な言葉遣いや精神病に関する知識を深めることで、効果的なコミュニケーションが可能になるでしょう。
ミラーリングやペーシング、バックトラッキングなどの技法を用いることで共感を深め、安心して話せる環境を作ることが必要です。
この記事を読んだあなたも、焦らずじっくり、相手のペースにあわせたコミュニケーションをとってあげてください。
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